なぜ家を建てたいのか、なぜこのエリアで探すのか、家族みんなの目的を明確にすることが、まちがいのない不動産選びの第一歩です。

目的を整理しましょう

新聞や折り込み広告、住宅情報誌などで気に入った物件を見つけて、現地へ足を運ぶのはいいことですが、ここで注意したいのは、でかける前に家族全員で、求める住まいの条件を整理しておくことです。間違いのない土地選びのためには、なぜ土地を購入するのか、なぜ家を持つのかを、業者の担当者にしっかり伝えることも大切。そのうえでプロといっしょに物件をチェックしたほうがようでしょう。

何を一番大切にして暮らしていきたいのかを考える

土地を探しているうちに、つい目的を忘れてしまうことがあります。本当は静かな生活を望んでいたはずなのに、駅から近いというだけで契約してしまったり、子育てに良い環境を希望していたのに、敷地が広いという理由で購入したら近くに公園がなかったなど、そんな失敗談をよく耳にします。そこで間違いのない土地を選ぶために、いままでのライフスタイルを見直し、新居で何を大切にして暮らしていきたいのかを家族でじっくり考えてみましょう。 「駅から歩ける距離が絶対条件」、「広々とした二世帯住宅を建てたい」、「庭でガーデニングを楽しみたい」など、漠然とでもイメージできれば、本当に求めている土地の条件がみえてくるはずです。

考えがまとまらないときは、「問題点」を整理しましょう

住みたい家を具体的にイメージしろといわれても、いざとなると簡単ではありません。出発点は、現在の住環境に対する不満を整理してみることです。「みんなが集まるリビングがどうも窮屈」「リビングのお客さまからキッチンが丸見え」「毎朝、洗面所が家族で取り合いになってしまっている」「収入に入りきらない生活用品が廊下にあふれている」「子どもたちが帰宅しても、間取りの都合で気づかないことすらある」。そういった、ふだんの生活を思い浮かべてみてください。こうした問題点をメモとして書き出してあるだけでも、マイホーム購入計画はぐんとスムーズに、しかも間違いのないものとなることでしょう。

イメージが固まったら「物件探し」

住みたい家のイメージが固まったら、新聞や折り込み広告、住宅情報誌から気に入った物件を見つけ出し現地へ出向いて、実物を見ながら知識をつけていきましょう。建売住宅の場合なら見学することで、設備や間取りプランなどのトレンドが分かるでしょうし、どんな家が住みやすいのかもだんだん明確になってくるでしょう。土地を購入してから家を建てる場合は、住宅メーカーのモデルハウスへ行くことをおすすめします。そこでは住まいづくりのプロが応対してくれますので、購入予定の土地にはどんな家を建てることができるのか、簡単に説明してくれます。そうしたアドバイスをもとに、希望の広さや使い勝手を確認しておけば、より安心して土地を購入できることでしょう。

直感を重視するのもひとつの方法

いろいろ物件を見学して回っていると、見た瞬間ピンとくる物件があるはずです。もちろん、予算や立地、生活環境などの譲れない条件を満たしていればの話ですが、こだわってみるのもひとつの方法です。ピンときた理由をつきつめていくと、家に対してなにを望んでいるかを明確にできることがあります。よく「結局、最初に見たのがいちばん」といいますが、案外正しい言葉なのかもしれません。あとで自由に変更できる住まいも・・・ そのために、大きな器をつくっておくことも大切住まいは建てて終わりではなく、これから何十年とつきあっていくもの。どれだけ考えを整理して家を建てたつもりでも、家族構成はもちろん、ライフスタイルや価値観が変わっていくのは仕方がありません。 それなら、まずは大きな空間を取り、ゆっくりつくっていくという発想もあります。建売なら、壁は取り外しができるかどうか、増改築がしやすいかどうか聞いておいてください。これは住まいを新築する場合にもいえること。最近では、一階も二階も最大32畳のワンフロア・ワンルーム設計が可能な住まいが開発されています。

将来、転売できる家かどうか  資産価値を長く保てるかどうかも大きなポイント

転勤になったら、家を売却して住み替えればいい。老後を迎えたら、やはり売却して夫婦ふたりで郊外の小さな家で暮らすのもいい。といっても、いまや土地の値上がりという恩恵を受けて、住み替えをできるような時代ではありません。建物自体の価値というものが、今後ますます重要になってきます。これから建てる家は、資産価値を長く保てることが条件。公的な評価として「100年住宅」というのがありますので、必ず確認してください。外壁や設備をはじめ、可変設計に関する基準などもあって安心です。目的を整理しておきましょう。

 

現地に足を運んで物件を直接見ることで、写真や図面だけではわからなかった情報が得られます。チェックすべき点をしっかりと把握し、納得がいくまで調べて結論を出しましょう。

必ず複数回は現地に足を運ぶこと

見に行った土地の第一印象は確かに重要ですが、不動産は一生を左右する買い物ですから、慎重に選びたいものです。同じ土地でも、状況によってまったく違う表情を見せることがあります。それだけに、最低2回以上は現地に足を運んで調べることが必要でしょう。

平日と休日の違いを見る

土地を見に行くのは休日になりがち。見に行ったときは静かでも、平日は騒がしいといったこともあります。近くに工場や幹線道路がある場合には、平日の操業時間や車の多い時間を選び、音などの影響も確認しておきましょう。

雨の日はどうか 

土地が周囲より低く、雨が降ったときに濁流が流れ込むようでは大変です。雨の日にも訪れて、危険な河川がないか、土地の水はけはどうかなどについても調べておきましょう。

夜道は暗くなりすぎないか

夜と昼とでは、明るさや人通りが大きく変わります。街灯が少ない通りや、夜は人通りが途絶えてしまうところは注意が必要。夜道もしっかりチェックしておきましょう。

実際に歩いてみましょう 

最寄り駅やバス停から、現地まで必ず歩いてみましょう。アップダウンや信号などがあると、広告に記載された所要時間と異なる場合もあります。また歩道があるかなど、安全面でのチェックも大切。さまざまな状況下で、所要時間を計測してみましょう。

近隣の状況なども、しっかりチェック 

周辺を歩いて、住宅がどのような位置関係で建っているかを確認しましょう。特に隣家の位置や大きさは要注意。それによって日当たりも変わってきますので、できれば時間帯を変えてチェックしたいところです。また、お互いの家の中がまる見えにならないよう、窓の位置も必ずチェックしたいところです。

いろいろな人からのアドバイスを聞いてみる 

下見に行くときは、物件選びに詳しい人に同行してもらうとよいでしょう。一人では気づかない問題点などを、客観的な視点からアドバイスしてくれるはずです。また見ただけでわからない部分は、近所の人に尋ねてみること。治安のよさ、季節による変化、その土地の以前の状況(もともと宅地だったのか)などを確認するといいでしょう。

道路と敷地の位置関係を見る 

道路が敷地のどちら側にあるかで家の設計も変わってきます。南側に道路がある場合は、日当たりもよく人気が高いといわれていますが、東西南北の道路付けそれぞれにメリット・デメリットがあります。それぞれの特長を把握しておくことが大切です。

 

南道路付け (メリット)

比較的日当たりがよく、外観の印象もよい

アプローチと庭を一体化でき、建物の配置を整えやすい

(注意点)

間口が狭いと、玄関を配置する分だけ南側の居住スペースが小さくなる

間口を大きくしがちなため、道路が近いと家の中を見られやすい

北側に水まわりが集中するため、道路からの給排水設備の引き込みが長くなり、付帯工事費が多くかかる

北道路付け (メリット)

居室スペースを南側にゆったりと配置でき、道路からの視線を気にせずにすむ

北側に水まわりを集中できるので給排水設備の引き込みも短くなり、付帯工事費も安くなる

(注意点)

駐車スペースのことを考えて設計しないと、建物を南側にずらさなければならなくなる

東西道路付け (メリット)

北側に水まわりを集中できるので給排水設備の引き込みも短くなり、付帯工事費も安くてすむ

南側を十分に使えるので、採光が欲しい庭やリビングを最適な場所に配置できる

(注意点)

南側に十分なスペースが確保できないと、日当たりの関係で暗くなりがち。その分、間取り上の工夫が必要となる

敷地の造成方法や高低差をチェック

建物が丈夫でも、土地に問題があっては困ります。住まいづくりの前に、土地の安全性についても必ず調べておきましょう。

ひな段状の造成地とは

ひな段の造成地は、斜面を切り取って平らにする「切り土」と、斜面に土を入れて平らにする「盛り土」で構成されています。切り土は、もともとある地盤なため比較的安定していますが、盛り土の場合は安定するまで時間がかかるため、軟弱なケースも多く見られます。地盤が軟弱だと、時間の経過とともに建物が傾いたり、地震によって倒壊してしまう危険性もあります。

地盤調査は必須

安心で快適な住まいを実現するには、地盤調査をして地耐力を調べることが不可欠。同じ分譲地内でも場所によって造成方法が異なりますから、安心はできません。また、同じ敷地内でも建てる場所で地盤が異なるため、実際にプランを決めてから調査をしないと正確なところはわかりません。万一地盤が弱い場合は、基礎のベースとなるフーチンを大きくしたり、深基礎にしたり、土地そのものに地耐力をもたせる地盤改良工事などが必要になります。このような工事には追加費用が発生しますが、安心して住むためには必要といえるでしょう。

高低差があると造成工事が必要なことも

隣地との間に高低差がある場合は、雨水が流れてくるのを防いだり、土砂が崩れてこないよう「土留め」や「擁壁」が必要になります。また敷地が道路より高い場合、駐車場をつくるために土地を切り崩し、高低差を解消しなければいけません。このような造成には別費用がかかることを知っておきましょう。

 

 

地域ごとに生活の利便性は大きく異なります。そこで土地だけでなく、周辺の生活環境を調べておくことも重要。自然、医療、教育・文化など、あらゆる角度から検証しておきましょう。

土地を選ぶこと = 環境を選ぶこと

周辺環境が整備されていれば快適な生活ができるだけでなく、住まいの資産価値を長く維持することができます。周辺環境選びのキーワードは、自然、医療、教育・文化、ショッピング、交通の5つ。このうち複数の条件をクリアしている土地は、バブルの崩壊後も地価が下がらず、逆に値上がりしているという調査結果もあります。土地に環境という付加価値が付くことで資産価値が保たれているわけです。さらに、自治体によるサービスや制度の違い、地域の特長、その他の周辺環境についても要確認。より快適な土地を手に入れるために、以下の項目を必ずチェックしましょう。

自然環境をチェックする際のポイント

自然と親しみたいという願いは誰にでもあるものですが、四季の変化に富む日本ではなおさらのこと。もちろん、自然環境の整った街は資産価値も高いといえます。ひと口に自然といってもさまざまな要素がありますが、公園が多かったり、昔からの樹木や丘が残っているような公共の場などがあれば理想的。個々の住宅の庭に緑が豊富で、街並み全体が美しいというのも大切な自然環境のひとつといえます。

安全な公園はあるか

子どものいるご家庭にとっては、近くに安心して遊ばせておける公園があるかどうかは非常に大きな問題です。小さな児童公園だけでなく、大きな自然公園も徒歩圏にあればベストです。また、最寄りの公園で同年代の子ども達が遊んでいるようならまず安心。公園までの道のりや交通量なども確認しておきたいところです。

景観・風景が考えられているか

電線を地中に埋設している街は、地上に電柱がない分、広々とした美しい景観を維持しています。また街路を広くとる、車と人のエリアを分けるなどの手法がとられていると、美観だけでなく、安全面にもすぐれた街といえるでしょう。

街並みに統一感があるか

美しい街並みの条件として、「緑が豊富なこと」「統一感があること」などがあげられます。「緑が豊富なこと」は、庭をゆったりと設計したり、街路樹を植えたりすることで実現できます。例えば、すべての家の庭に同じ樹木が植えられている街もあり、これは統一感の演出につながります。また、外構や外観に一定の決まりを設けているところや、建築協定で外壁の色や形が決められている場所では、きちんと美しい街並みが維持されています。さらに、もともとの地形や樹木などを生かして開発をすすめる「ランドプランニング」の手法を用いている街は、開発当初から環境のことが考えられているといえるでしょう。

医療環境はどうか

病気やケガなどはいつ起こるかわからないもの。それだけに医療施設の確認は不可欠です。近くに大きな総合病院があれば、まず安心。ちょっとした風邪や子どものケガなどに備えて、内科・小児科・外科などの個人病院も調べておくといいでしょう。さらに救急病院や、往診してくれる病院なども調べておくと安心です。

教育・文化環境をチェック

子どもを地区内の学校に通わせる前に、その校風や評判などを、資料だけでなく近所の人などから聞くようにするといいでしょう。通園・通学のルートも、要チェック。距離や所要時間だけでなく、歩道の有無や危険な場所はないかなど…子どもと一緒に歩いて確認したいところです。幼い赤ちゃんがいる場合は、保育園や託児所の所在を確認する必要もあります。その他、博物館や図書館、体育館や児童館など、学校以外の公共教育施設も重要なチェックポイントといえます。

買い物施設はあるか

買い物に関わる生活利便性も大切です。日常的に利用するスーパーは、場所、営業時間、品揃えなどを確認しましょう。閉店時間が早いと、仕事帰りに買い物できない場合もあります。また、共働きで帰宅時間も遅いという場合には、近所にコンビニエンスストアなどがあると便利です。さらに銀行や郵便局、市役所などの確認も必要。他に、ファミリーレストランやクリーニング店など、何が近くにあると便利かについても考えてみましょう。

交通環境もチェック

交通機関については、まず最寄りの駅や滞留所の時刻表を確認しましょう。始発、終電、終バスの時間、運行本数、急行の頻度、休日のダイヤなどが要チェック項目です。また所要時間や混雑度は実際に体験してみることが大切。乗り継ぎが必要な場合は乗り換えのしやすさや、急行、各駅停車の待ち合わせ状況なども確認しておきましょう。

 

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